ひとつひとつを丁寧に編み物と笑顔のヒト

デザイナー 堺

IKEUCHI ORGANICはトータルテキスタイルカンパニーとして、タオルだけでなく、編み物(マフラー・ベビー)のラインアップも増やしています。その編み物の企画から、製品の仕上げまで行うデザイナーの堺さん。取材中、撮影担当のフォトグラファーがIKEUCHI ORGANICのベビー商品を愛用していたので、思わぬエンドユーザーとの対話も実現。ベビー商品、肌着の構想で大いに盛り上がりました。

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社長がOASIS好きと知りIKEUCHIに

――社歴と入社のきっかけについて聞かせてください。

入社して2年ぐらいです。それまでは関西で働いていて、転職を機に今治に戻ってきました。今治に帰って、(地場産業の)今治タオルに関わることができればと思って。自分が高校生のときはタオル会社で働くのは絶対に嫌だったんですけど、今治タオルのイメージは良くなっていて(※1)、今治に帰ったら働きたいなと思って。

――数あるタオル会社の中でなぜIKEUCHI ORGANICを選んだのですか?

タオル会社を受けるために調べていた時、(池内)社長のインタビューを読んでOASIS(※2)が好きって書いていたから、いいなと思って(笑)。 

――IKEUCHI ORGANICではどの様な仕事を担当されているのですか?

今は編み物の企画と、お店やイベントで使う販促物を作っています。

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手間暇かけたベビーシリーズ 糸始末も自分で

――商品企画を担当していて、これは作るの苦労したなぁという商品はありますか?

頑張ったのは、KB1のベビーシリーズ。普通だったら靴下全体に伸縮する糸が入っていて、上部はゴムをつけるんですけど、そこがIKEUCHI的にはNG(ゴムがオーガニックな素材が難しいので)で、足首にだけ入れて。もちろんエコテックス(※3)の認証もとらないとダメで。無縫製にしたら後工程がすごく大変になるので、やりやすいやり方で作って、自分で糸始末をして、それを(マニュアルに)落とし込んで、パートさんに説明して…すごく大変でした。糸始末に1個15~20分かかるんです。慣れてそれぐらいです。

――靴下ひとつで15分ですか、それでは大量に作れないですね。

作れないんですよ(笑)。

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愛用している商品は、ふんわりウールマフラー

――愛用しているIKEUCHI ORGANICの製品は?

もちろんウールマフラー。思い入れがあります、K230です。

――ご自身で企画した商品ですね! 制作期間はどれぐらいですか?

けっこう早くて5、6月から動き出して。春ぐらいにはケーブルでいこうと決めていたので。去年のモデルは急いで出そうという感じだったんですが、今年は(準備期間を長くして)ちゃんと売れるものをということで。

――肌触りが気持ちいいですよね。

白が一番ふんわりしていますね。染色していたら、糸が細くなるので。白が一番あったかいと思います。色はこの色が(上写真のグレー)お気に入りです。

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商品の企画から、販売の検証まで、全てひとりで

――IKEUCHI ORGANICの商品企画を担当していて、良かったと思うことは?

苦労した分、商品が世に出て(売上の)数字が自分で確認できることかな。普通だったら別の部署にいっちゃうと思うんですけど、うちだったら販売のデータを見に行けばわかりますし、スタッフも人数が少ないので、細かく教えてくれるので、やりやすいです。

――KB1のベビーシリーズは海外でも売れていますよね。写真を見ただけで10セット買いたいと言ってくれた人もいたみたいで。

(編み物の)時代がきましたね(笑)。

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ストレスを感じさせない着心地を科学する

――木村さん(取材同行のフォトグラファー)のお子さんが最近生まれて、堺さんが企画した、ニットの帽子を買ってくれました。

木村氏:ふたつ買いました。このニット帽どこの? ってよく聞かれます。あんまり子ども服、子ども服していない色味というか、派手な色じゃないのと、縫い目が無い感じが良くて。締め付けも弱くてぎゅっとしなくて。

――この様なつけ心地の良さはどうやって判断したり、製品化しているのですか?

感性学会(※4)という学会に定期的に参加しています。何パターンか試作を作って、モニターさんに着用してもらって着心地を検証して製品化しています。縫い目のあるものと、無いもののストレスの感じ方を調べて、一般的な縫製とIKEUCHI ORGANIC製の違いを数値で出して違いが出るかを研究しています。

――研究の成果はどうですか?

これからですね。(試験結果の)数字が出てきていないから。次回は縫い目部分の摩擦を調べようとしています。人工皮膚に編んだ生地を擦ってそれを計測する方法などで。

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ベビーの肌着を作りたい

――これからIKEUCHI ORGANICでやっていきたいことは?

ベビーの肌着ですね。肌着を作ることが目標なのですが、それがなかなか難しくて、止まっている状態です。スケジュールを組んで、がんばります。

木村氏:うちの家庭でその話題になっています。これ肌着あればいいのにねーって。スタイ(ベビービブ)とかたくさん買って、7枚持っているんですけど、他のスタイと比べると吸水性がすごいんですよ。よだれが多い子で、すぐビシャビシャになっちゃうので、毎回変えるんですけど、IKEUCHI ORGANICのスタイだときちんと吸うし、下の服もビシャビシャにならないので。(妻と)この調子で服もあればねーという話になって。ここで止まっていたとは思わなかったです(笑)。あと半年ほどで(成長するので)ベビーの肌着がいらなくなっちゃいますけど…。

――半年以内に商品化ということでお願いします(笑)

その前に、6月発売予定でニットタイを企画中なんです。そっちの方が先に製品化されるかと思います、木村さんのお子さんには申し訳ありませんが(笑)。

インタビュー2016年1月
取材・文/牟田口、神尾
フォトグラファー/木村 雄司(木村写真事務所)

編み物企画もこなすデザイナー、堺さんオススメの製品はこちら
・オーガニックウールK230 マフラー
・オーガニックベビーシリーズ

注釈
※1:今治タオルのブランディングがここ数年で認知され一躍高級タオルの代名詞に
※2:イギリスのロックバンド、CDアルバムのセールスは全世界で7000万枚を超えるモンスターバンド2009年に解散
※3:繊維製品のからだへの安全性を保証する、世界90カ国以上で使われる第三者認証
※4:正式な研究会の名称は、中国地域質感色感研究会

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