「共感と購買をどうつなぐ?」イベントレポート 後編

第2部のメインテーマは「共感と購買をどうつなぐ?」です。

個人的には、このテーマについて、偉い人たちにまじって参加したいくらい、興味がありました。坂ノ途中の小野社長、群言堂松場さん、そして弊社社長阿部の話しは縦横無尽に「共感と購買」をテーマに議論が飛び交います。リアルなお店の存在意義、共感のさまざまなカタチ。そして「共感はするけれど、購買はしない。」ここに溝があるのはなぜだろう?と本題に入っていきます。

※第1部のレポートはこちらをご覧ください 「共感と購買をどうつなぐ?」イベントレポート vol.1 広報

購入されないのは「価格が高いから?」違うだろーっ!

ここで弊社の阿部は「共感はするけど、購買はしない」理由について、何を血迷ったか「価格が高い」ことを理由として挙げました。思わず「しゃちょー!!」とツッコミ入れて、ズッコケそうになりました(前編の投稿で広報は経営者を好きでないと務まらないと書きましたが前言撤回(笑))。

もちろん若い人に買ってもらうには「価格」がネックになっていることは間違いありません。スマートフォン代や飲み代、ブランド品・洋服など、コミュニケーションに関する項目にお金をかけているので、生活必需品にまでなかなかお金をかけられないというのも事実です。実際僕も良いタオルを買うなんて、学生時代は考えたこともなかったですし。

坂ノ途中とのコラボ商品

ただ、生活者が商品の価格だけを見て、高いと感じてしまうのは、商品を売る側が「商品の価値」を十分に伝えきれていないのもひとつあるのではないでしょうか?(この辺りは長くなってしまうので今回の説明では省きます)ましてや、「価格が高いから共感されても購入されない」と製造・販売する側が仮説を立ててしまうのは、「伝える努力を怠っているから」に他なりません。

では学生さん以外の一般の方で、「共感はするけど、購買はしない」理由は何なのか?

色々な理由はあると思うのですが、忘れてはいけないのが、共感して欲しくなったけど、買える場所がない(商品を体験できない)、在庫がないといった機会損失です。お客様からのお電話で問い合わせを受ける時も感じるのですが年配の方はWEBではなく、実店舗で買う傾向が強く、◯◯県で取扱はないのか?と電話で問い合わせが入ることも珍しくありません。

そしてそれ以上に多いのがECで「在庫がなくて買えない」状態。よほど欲しい商品でなければ、一度「在庫なし」表記を見てしまうと、次に買おうとは思いません。また、ECの場合は欲しい商品が探せない、商品ページを見ても共感した内容が載っていない等、生活者があれ?と疑問を残すことで購入に至らないケースもあるかと思います。先日とある雑誌で、シルエットが綺麗なニットジャケットがあったのですが、WEBで探してもホームページで見ても、どこにも見つからず、問い合わせしようにも問い合わせ先も書いていない状態で、買うのを諦めてしまいました。

広報をしていると、せっかくメディアに掲載されても肝心の商品の供給が間に合わず、思うような在庫量を用意できなかったといった経験も過去に恥ずかしながらありました。買える場所、在庫がなかったり、店舗の場合は接客などでお客様に合う商品を提案できていない等サービス部分で不安にさせてしまって購入されなかったりと、基本的な売り場・サービス設計が抜け落ちていることも見ていて少なくありません。共感するけど購買しない理由をあれこれと探す前に、すべき事はたくさんあるのです。

共感から購買のあいだ

では、在庫や検索、店頭での接客・サービスが問題なかった場合、共感と購買はどうつなげば良いのでしょうか? ここで弊社のデータを少しだけご紹介しますが、WEBサイトに訪問する回数毎の購入率(訪問数に対して、どれくらいの人が購入するか)のデータです。

訪問回数別購入率

当たり前といえば当たり前なのですが、サイトに訪れて1回で買う人よりも、2回3回と何度も訪れて買う人の方が購入率は高いのです。つまり、共感をしてwebサイトを訪れてすぐに買う人よりも、2度3度とメディアで見たり、人に聞いたりしてサイトに訪れて、購入する率の方が高いのです。

ということは、1度の共感で購入までたどり着くケースを期待するよりも、階段を一段一段登るように、時間をかけて共感を積み重ねていくしか方法はなく、共感と購買をつなぐのに近道はないということが言えると思います。

そして、第1部に登壇したときも少しお話しましたが、共感のゴールは購買ではありません。たとえば、Amazonは、以下のようなコンセプトを持っていて、決して購買がゴールではなく、あくまでお客様の手助けをする事に徹してストレスなく買い物をすることに、膨大なリソースをつぎ込んでいます。

「モノを売るのではなく、人々の購買の意思決定を助けるサービスを提供する」

お客様に購入してもらった後も、商品に満足していただけたのかを聞く等、その後のコミュニケーションがとれているか、共感され続けるサービス設計・問いかけをしないとすぐに忘れ去られてしまいます。

個人でできる身近な応援

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もちろん、2度3度と商品を知って購入するのではなく、共感と購買のGAPをあっという間に埋めて、認知、共感されてすぐに購入するケースもあります。生活者が企業・商品を「共感」で終わらせるのではなく、「応援」するケースです。

わかりやすい例ですと、実は弊社は、2003年に年商の7割を占めていた取引先が倒産し、民事再生法適用を申請しています。

このときに廃業するか、ゼロからやり直すか、代表の池内は悩んだようですが、ゼロから会社を立て直すのを後押ししたのがユーザーの声でした。「あと何枚タオルを買ったら会社は復活しますか?」と電話やFAXが殺到して、中には「がんばれ池内タオル」という応援サイトまで、できたそうです。これは極端な例ではありますが、個人ができる「身近な応援」は、良いサービスや商品だなと思ったら、友人に知らせたり、SNSアカウントで好きな商品を伝えたりすることではないでしょうか。実際、今回のイベントをきっかけに参加された方がこんなに素敵なブログを書いてくれました。

ということで、僕もほかの会社をもっと応援しなきゃと思い、今回のイベントで一緒になった2社+灯台もと暮らし編集部のリスペクトを込めて「応援」のコメントをさせていただきます(実は今回の投稿の主旨は、一緒にイベントを開催した3社をもっと知ってもらうことです)。

群言堂の「包み」を見よ!

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群言堂の三浦さん、松場さんとは初めてお会いするので、事前にどんな企業かを知ろうと「ぐんげんどう」という書籍を購入しました。注文して2,3日後に家に届いたのですが、ダンボールを開けた瞬間、包み紙のデザインと、丁寧に包まれた梱包にときめいてしまいました。梱包を空けるのがもったいなくて、1日寝かせてしまいました。それくらい包み紙からオーラが放たれていました。

同梱されている冊子「三浦編集長」「MeDu」はもちろん、書籍「ぐんげんどう」から写真を抜粋したタブロイド紙も、大森町にタイムスリップしたかのようなド迫力。来年は大森町に行くしか無いと今から意気込んでいます。

アパレルはレディス中心でメンズはないと思っていたのですが、おしゃれなシャツもあるみたいですよ!(まだ共感と購買のあいだをさまよっていますので、中の人の一声があると買ってしまいそう(笑))

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坂ノ途中のイチオシ商品

坂ノ途中は、野菜が美味しいのはもちろんですが(青山にある南青山野菜基地の野菜カレーは絶品です※残念ながら1月末で移転とのこと。)、僕のような普段はあまり料理をしない方におすすめなのが、かぼちゃジャム。

何がすごいって、普通ジャムは味が濃すぎるのでジャムだけで食べることはありませんが、このカボチャジャムはそのまんま食べても美味しいのです。もちろんパンにつけて食べるも良し。冷蔵庫に入れても固くならずきれいに食パンにぬることができます。毎日食べてしまうと、1週間でなくなりそうなので、我が家では週末の朝に食べています。

坂ノ途中の店舗は京都だけでなく、東京都内には経堂と代々木八幡にお店があるので、ぜひ寄ってみてくださいね。

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「灯台もと暮らし」はこれからの未来を伝えるドキュメンタリーだ

12月10日に開催されたイベント「共感と購買をどうつなぐ?」は、灯台もと暮らしの編集部の企画なしでは実現しませんでした。僕は彼らのメディアを心から応援していて、外部の方やメディアに話すときは、事ある毎に灯台もと暮らしの記事を紹介しています。では灯台もと暮らしの魅力は何だろうと考えると、

1.ズバリ、書く人の顔が見えるメディアなので、どんな人達が書いているか安心感がある。書く人によって、文章の雰囲気も変わるので、この辺もまた魅力的。(ちなみに僕は出だしの5行を読めば、少なくとも弊社を取材してくれた伊佐さん、くいしんさん、タクロコマさんの誰か当てる自信があります。もちろん鳥井さんの書く文章も。)

2.過去を振り返らないタイプで未来を良くすることしか考えていない。それでいて、若さゆえの奢りもなく、とにかく皆謙虚で、いつも気持ちいいやりとりができます。

3.取材も用意した質問をそのまま話したり、欲しい答えに誘導したりするのではなく、取材される側の、ありのままを映そうとしてくれます。話が終わるまでじっと待ってくれて、一つの物語を聞いてくれるよう。弊社の社員も取材された後に、安心して話すことができた等の声が挙がっていました。

書いていて思ったのですが、灯台もと暮らしは、僕が好きなNHKドキュメント「72時間」に似た雰囲気を感じます。取材も3日間、まさに72時間だったのですが、常にカメラが近くにあり、ドラマではなくドキュメンタリーのようにその土地の日常を感じ取ったそのままを記事にする。ドキュメンタリーを撮るような取材をするので、記事が出来上がってくるまでどんなテーマになるかもわかりませんでした。彼らにテーマを委ねたと言ったほうが正しいでしょう。それくらい信頼していたので、記事の内容も社内の確認は最小限に留めました(代表池内・社長阿部はノーチェックで公開日をいつも楽しみにしていました)。

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IKEUCHI ORGANICの企業特集の扉ページのタイトルは、彼らが感じた事がひと言に集約されると思っていたので、特に注目していました。企業取材で3日も密着すれば、会社の良いところも悪いところもすべて見透かされます。その意味では期待と若干の不安が入り混じっていましたが、特集のタイトルと、写真の数々を見たら、言葉に言い表せないくらい感激してしまいました。

そんな取材も終わってしまい、今回のイベントも無事に終わり、寂しい限りではありますが今回のイベントもまた京都で開催するようだし、今後もまた何か一緒にできることを楽しみにしています!

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※IKEUCHI ORGANIC企業特集の取材日翌日に道後温泉で偶然再会したときの記念写真です。

記事作成:牟田口(営業部/広報)

[関連リンク]
■石見銀山生活文化研究所(群言堂)
https://www.gungendo.co.jp/
■株式会社坂ノ途中
http://www.on-the-slope.com/
■灯台もと暮らし
http://motokurashi.com/

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