入社1年目新人WEB担当が、地域問題について学生たちと考え尽くした真夏の3日間 Bari Challenge Universityドキュメント

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みなさんこんにちは、WEB担当の田畑です。

8月16日~18日の3日間に渡り今治港の施設、みなと交流センター(はーばりー)にて開催されたBari Challenge University(バリチャレンジユニバーシティ以下BCU)というイベントに参加させていただきました。

BCUとは、今治がホームタウンのサッカークラブFC今治のオーナー岡田武史・元日本代表監督が、学長を努める取り組みで、全国から集まった大学生や社会人、今治市内の高校生たちと、はじめましての状態で約60名が8チームに別れ、3日間ひとつのお題に対してワークショップを行うというものです(チームの構成は、地元企業からファシリテーター1名、今治市内の高校生1名、社会人1名、大学生4名というもの)。

今回で3回目のこの取組、今年のテーマは
「スポーツの力でどうやって活力に満ち 人が集まってくる街にするか」

参加者の学生は、高倍率の選考を経て、宿泊費以外は実費で今治に集いました。運営も今治市役所、青年会議所、FC今治、弊社はじめ今治地元企業とオール今治体制でこの取組を支援。

多摩大学大学院教授の田坂広志氏やサイボウズの青野慶久氏など、岡田オーナーが今治でチャレンジすることに協力を惜しまない著名人の方々もアドバイザリーボードとしてこの学生たちの議論に参加しました。

そんな刺激的なイベントに、ファシリテーター(ワークの司会進行、議論の促進役)として関わらせていただきました。今回はその3日間、私がチームのメンバーと共に体験したことを長くなりますが、ドキュメンタリーとしてお届けしたいと思います。

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岡田学長はチャレンジする重要性について語った

1日目は入学式から始まりました。岡田学長の挨拶の中で3日間この2点だけは大切にという言葉をいただきました。
「夢を自分の言葉で語ること」「リスクを取ってチャレンジすること」
ありきたりな言葉ではありますがこのふたつの大切さを心から理解するのはBCUが終わってからになります…。

入学式の後は、バスにてフィールドワークへ。糸山公園から最初の島である大島まで、しまなみ海道を自転車で走りました。

海! 島!! 潮風!!!

めっちゃきれいです。めっちゃ爽快です。
私自身、IKEUCHI ORGANICの入社をきっかけに、去年の11月から今治に住んでいますが、実際にしまなみの自然に触れたのは初めての経験で、全国からサイクリストたちが集まる理由がわかりました。こんな景色が見られるならそりゃ海の上走りたい!て、なります。チームは、今治以外の都会から来ている学生も多く、皆一様に感激していました。

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糸山のレンタサイクルを借りてサイクリング

今治から大島まで約10kmしまなみサイクリングが終わると、FC今治のホームスタジアムである、夢スタジアムへバスで移動。こちらも初めて訪れましたが、四角いフィールドの1方が観客席がなく、メインスタンドからは今治市内と海・橋まで見渡せるようになっておりサッカーだけでなく景観も楽しめる設計になっていました。

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スタジアムメインスタンドでの講義

スタジアムでは、岡田学長が今治にてサッカークラブを運営するようになった経緯や、このスタジアムを作るまでの道のり、今後の構想を語ってくれました。「FC今治」というチームは岡田学長の夢を語りチャレンジをした、まさにその結晶であることがうかがえました。

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今治の魅力を肌で感じたあとは、会場にもどり、いよいよワークショップの開始です。

どのチームの今回のお題の理解から始まるのですが、スポーツの力とはなんぞや?活気に満ちた状態とはなんぞや? 人が集まるとはどこからや? という迷路に迷い込みます…。

私がファシリテーションさせていただいたチームは、人が集まるところって? というところからアイデア・意見を発散させました。その際、メンバーで地元の高校生が有する今治の知識には、私を含め今治を地元としない大人たちが今治という風土を理解する上でとても助けられました。

1日目は、夜に懇親会の時間が用意されており、ワークは一旦中断。懇親会では、岡田学長から、「今治タオルについて話してみろ!」と、私をご指名いただきタオルについて参加者の前で話すなど、思いもよらぬ無茶振りもありました。

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懇親会にて壇上で今治タオルについて語ることに

懇親会で一番盛り上がったのが、青年の主張のコーナー。なぜこのBCUに参加したのか、どんな夢があるのかを壇上に上がって、参加者全員の前で語るというもの。初めは挙手制でしたが、いつの間にやら順番待ちの列ができるほど。参加者の半数以上が登壇しました。

皆、夢をしっかりと持っていてそれを堂々と人前で語れる。自分が学生のとき、こんなに輝いていたかなぁ? と思い返しつつ学生たちの輝きに負けないぞと、ますます気合が入りモチベーションを上げて初日が終わりました。

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2日目には、チームで出た案を有識者のアドバイザリーボードの方々に発表する、中間発表があり、そこでの発表をマイルストーンに議論を深めます。

中間発表以外の時間を丸々ワークショップに当てられる2日目、私のチームでは会場のはーばりー側にある、今治銀座商店街にスポットが当たります。
「商店街の一直線を駆け抜けて、そのまま海にダイブしたいよね」とか「ローションで滑りたいよね」など、大真面目にトンだ意見が出る中で、とりあえず、直接行ってみようぜ! とチームの皆で商店街を散策することに。

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商店街でのフィールドワーク。シャッターが降りているお店が多い

商店街で出会う地元の方にお話をうかがったり、以前、私を取材してくださった今治の情報発信サイト「みとん今治」を運営されている荒木さんがオーナーのカフェにお邪魔したりしました。ここで行った今治市民のみなさんとの触れ合いが、私のチームの発表内容に大きく影響することになったのですが、このときはそんなことになるとは思わず、街のリアルな声と雰囲気を少しでも知りたいと行動していました。

商店街のとある店舗を経営する年配の女性の方にに話をうかがった際、「自分の隣のお店が店じまいしたのに全然気が付かなかった」という話を聞いたとき、シャッターが降りた店が多い外面的なところだけではなく、この商店街の内面もかなり危機的状況であることに気づきました。
この話を聞いたあと、チームのメンバーが印象的な話をしてくれていました。

「皆、衰退していることに危機感がない、何なら危機に気づいてもいない。商店街として血が通っていない」と…。

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商店街のカフェでも議論を交わす

また、荒木さんのカフェでは逆張りというワードをいただきます。なぜこの商店街で、カフェをやろうと思ったかという質問に対し、「おしゃれなカフェがたくさんある尾道でカフェを始めるのはありきたり。誰もやっていない今治であえて挑戦し、これから先、商店街が活気づいたなら自分がパイオニアだと言えるから」と冗談交じりに話をしてくれました。

会場に戻り、商店街で見聞きした生の情報をインプットしたメンバーたちと、中間発表に向け議論を進めます。中間発表では、”商店街(シャッター街)✕スポーツ”という提案で商店街でエクストリームスポーツ(過激かつ華やかで離れ技をウリとするスポーツの総称)やタオル綱引きなどのイベントで盛り上げるという発表をしました。

商店街を活性化させたいという思いと、シャッター街のシャッターを開けさせるのではなくシャッターが閉まっている状況をどうにか活かせないかと逆張りの発想で考えました。

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中間発表を行うが…

8チームの中間発表が終わり、アドバイザリーボードのコメントとして印象深かったのが、「コメントのしようがない」でした。

お題に対しての現状認識や、問題点など、みんなもう知ってる話をこね回す話ばかりで、じゃあそれを解決するために実際に何を、どうするの? というコンテンツの話が無かったためコンテンツに対するアドバイスのしようが無いと。コンテンツを発表に盛り込んでいたチームに対しても、イベントを軸に構成されているが、年に数回のイベントでほんとに街を変えられると思ってるのか? という厳しいご指摘もありました。

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建築家の鈴木エドワード氏の横で苦い表情の岡田学長

中間発表で発表される内容が、あまりにも抽象的なものであったため、岡田学長からは、岡田学長の今治でチャレンジする志に共感し、岡田学長や若人の力になりたいと好集まった、アドバイザリーボードの方々に対して、こんなはずではなっかったと、申し訳なさを吐露。

参加者に向けては、FC今治がJFL昇格を目前としたとき、選手に激を飛ばすも実際の練習ではミスに対して「どんまい」と流している姿を見て、「お前たち本気でやる気があるのか? 俺が選手ならそのミスひとつで俺の人生が変わるんだ、どうしてくれるんだ! と胸ぐら掴んでそいつに話すよ」というエピソードを話し成果の薄かった中間発表に対し激を飛ばしました。

中間発表が終わり私のチームでは、先に述べた商店街を使った具体案を発表した分、他のチームに比べ、アドバイザリーボードからのコメントも特に厳しいものではなく、すんなり終わりすぎたことに対する危機感が漂っていました。

もっとコテンパンにされると身構えていただけに、チーム内が煮え切らない雰囲気となります。中間発表後の議論も、非日常のイベントを日常にどう落とし込んでいくかやイベントをどう盛り上げるのか、どういうストーリーにするかということをアドバイザリーボードの方々からも助言をもらいつつ議論していきましたが、内容は進展しません。

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そこに、BCUの運営でもある今治FCの中島さんから、「今治タオル綱引きであれば、なぜそれがいいのか、なぜそれがやりたいのかそう思ったのには理由があるはず。その理由は、これまでの経験や生き方、夢や想いなど…。それが何か、掘り下げてみたら?」というアドバイスをいただきました。

このアドバイスを元に、チームメンバーで、お互いにこのBCUになぜ参加したか、またどんな夢があるのか、やりたいことや、その原体験などを語り合いました。ここで初めてチームメンバーと本当の意味で価値観を共有しチームになってきたような気がします。

そうしているうちに、会場閉鎖の時間が来たのでひとまずワークを中断。時刻は22:00。最終発表の翌日12:00まで残すところあとわずかです。未成年である高校生のメンバーは帰宅してもらい、残りのメンバーは宿泊先である旅館の食堂へ移動。ワークを再開します。

が、すでにこの2日間頭をフル稼働させてきており非常に眠い…。シャッター商店街という軸はそのままに、タオル綱引きを一度忘れて、みんなで案を持ち寄ります。

そこで出たのが、シャッターを利用してキックターゲットや、シャッターに画面を投影し囲碁や将棋などのボードゲームやったら楽しそう! というもの。
深夜に降りてくる謎のテンションもありましたが、みんなほんとにやってみたい! 何なら今すぐなんとかやってみようぜ! とワクワクするアイディアに議論が活性化し、そこから日常にどう結びつくかなど、深掘りしていきました。

この議論では、終始自分たちがワクワクするか? 本当にやってみたいか? という軸がブレなかったのがとても良かったと思います。何なら、プレゼンまでに、商店街の方々や市役所へ本当に許可まで取りに行く勢いでこのBCUが終わったあとでも、再集結して実現させよう! ともメンバー間で言い合い白熱しました。

白熱した議論もひとまず深夜3時には終了、解散。3時間後の6時半集合で12時の最終発表に向けたワークを再開です(私は起きれず7時に会場入りでした…)。

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各チームプレゼン資料づくりに余念がない

最終日となる3日目は、昨夜の議論で出た話を、高校生のメンバーに共有したり、プレゼンの内容を詰めていきます。他のチームの様子を聞いてみると、半数近くのチームが完徹で議論を行いプレゼンの準備を行うなど、どのチームも本気度がうかがえました。

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プレゼンについて最終ミーティング

そして、最終発表の時間がやってきました。この3日間チームのメンバーたちと議論を重ねてきたことを、アドバイザリーボードや一般公開である会場に訪れた今治市民の前で発表、プレゼンすることになります。

私のチームは「シャッター街✕B級スポーツ」というタイトルでプレゼンを行いました。キックターゲットや囲碁将棋、シューティングゲームなど誰でも気軽に参加できるものをB級スポーツと定義づけシャッターが空いていないからこそできる、シャッターが空いていなくても人が集まり、活力のある、そんな商店街にしたいという内容です。

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プレゼンで実際に使用したスライドより

イメージは、古き良き昭和日本の風景でしょうか、囲碁や将棋が日常的に街なかで行われており、そこから通りすがりの参加者や、評論家がでてきたりとひとつのコミュニティが生まれるそんな感じを訴えました。それは、直接自分たちで、商店街を歩き、見て聞いて感じた結果ひらめいたアイデアです。そして、本気で自分たちがワクワクしてやってみたい! と思えるアイデアでもあります。

プレゼン終了後は本当にこれで自分たちが悩み抜いた3日間の想いが伝わるか、非常に不安でしたが、結果的には全8チーム中3チームに与えられる
・名誉学長賞
・学長賞
・アドバイザリーボード賞
のうち、”アドバイザリーボード賞”をいただきました。

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アドバイザリーボードの田坂広志氏と受賞後の記念写真

もちろん賞をもらうために議論をしプレゼンをした訳ではありませんが、受賞したときこぼれた、チームメンバーの笑顔がめちゃくちゃ嬉しかったです。

他のチームの発表では、名誉学長賞を受賞した、来年31人の新入生が入学しないと廃校が決定する今治北高大三島分校の問題を、メンバーの高校生が訴え、そのメンバーの問題をチームの課題とし、地域の問題解決をするものだと位置づけ結果、全国に300名はいるとされるママさんJK(高校在学中に妊娠、出産で退学を余儀なくされた元学生)を招き入れ、島の活性化も行うという素晴らしいアイデアもありました。

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各チーム中間発表での成果のなさが嘘のように、そこから知恵をこれでもかと絞り、岡田学長をはじめとするアドバイザリーボードからもよくやったと労いの言葉がかけられました。

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3日間のBCUを終え、私個人を振り返ると、反省点だらけでした。まずほとんどファシリテートしてない…。しかし、きりのない反省点以上に沢山学びを得ました。

岡田学長が初日の入学式の際に話された「夢を語ること」「チャレンジすること」をキーワードに3日間考え続けました。自分の快適なところにい続けることは容易です。夢を語ってそれに向けてリスクを取ってチャレンジするから人が集まるし、本気になるし、悔しいし、何よりソッチのほうがワクワクします。このふたつのキーワード、言葉で見るとありきたりなものですが、この意味、大切さを噛み締めたBCUの体験となりました。

BCUでの写真を見返すと、自分で言うのもなんですが3日間すごくいい顔していました。
はたして仕事中、こんなにワクワクしてなにかに挑戦しているか…? などBCUを経たからこそ、日常の仕事や人生においても問題点や今後の課題など見えてくるものがたくさんありました。

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うまく言えませんが、生き方の姿勢をしゃんと正し直した気がします。

最後になりましたが、運営に携わってくださった皆様、アドバイザリーボードの皆様、何よりチームメンバーのみんなに心からお礼申し上げます。

学生、社会人の皆様。
来年もこのBCUの取組は続きますのでぜひご参加ください。

「遺伝子にスイッチが入る」

そんな3日間になること間違いなしです。

BCUで出たアイデアはこの3日間のためではなく、今治(ひいては少子高齢化に悩む現代日本)のためにあるもので、この3日間をスタートにこれからもまだまだ続きます。先程の「ママさんJKで廃校を救う」のアイデアは、アドバイザリーボードや今治市のサポートを得て、実現化に向けて話が動いているということも耳にしております。ぜひBari Challenge Universityに今後にもご注目ください。

BCU、今治の魅力、もっと広まれ!

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表彰式後、3日間お世話になった今治銀座商店街をバックにチームメンバーと

[関連リンク]
■バリチャレンジユニバーシティ
http://www.barichallenge-u.org/
■Bari Challenge University(BCU)[Facebookページ]
https://www.facebook.com/imabariBCU/

記事作成・田畑(WEB担当)

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