梅雨時期に部屋干しでも乾きやすいタオルはどれ?

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6月から7月にかけて、梅雨のシーズンになりますよね。今年は全国的に梅雨入り宣言後、降雨は少なかったものの、湿度も高くなり雨も降る梅雨らしい気候になりました。梅雨の時期となると、洗濯物が乾きにくく、生乾きの臭いに悩まされたり、乾燥機やエアコンのお世話になるご家庭も多いかと思います。

そこで、今回のタオルクリニックでは、「梅雨時期に部屋干しでも乾きやすいタオルはどれ?」というお題で、IKEUCHI ORGANICの代表的なフェイスタオル6種類を実際に洗濯、部屋干しを行って、どれが一番早く乾くのか? それは梅雨時期の部屋干しでも有効なのか? を検証してみたいと思います。

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実験方法

今回の実験レギュレーションは以下となります。

・洗濯に使用するのは、ドイツの家電メーカーミーレの洗濯機。洗濯の設定は、Express20コース、水温40度、1200回転、ウォータープラス、松山油脂粉石鹸使用で洗濯、乾燥はなし。
・室内にて、折りたたみ式の物干しに干し、自然乾燥を行う。
・洗濯前にタオルを計量、干してから10分おきに測定、手触りでの湿り気の有無、洗濯前の計量値に近づいた時点で乾いたと判断する。

IKEUCHI ORGANICのフェイスタオル6種類登場

今回の実験に登場するタオルを洗濯前に計量した写真と共に紹介します。

第1コース:オーガニック120

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IKEUCHI ORGANICの永久定番。素材は、オーガニックコットン100%、20番手と若干太めの糸だがIKEUCHIのベンチマーク的存在故に、速乾性も標準的となるでしょうか?

第2コース:オーガニック520

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ソフトさを追求したタオル。ふっくらとした仕上がりは、オーガニック120と同じ太さ20番手の糸を使用するも、毛中のパイルの長さがオーガニック120より長めと速乾には不利か?

第3コース:オーガニックエアー

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今回の”梅雨部屋干し乾燥杯”(勝手に命名)、本命の1枚。60番手と細い糸と空気の通りが良さそうなパイルの密度。軽さと速乾性の因果関係を証明できるのか?

第4コース:コットンヌーボー2016

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今回登場のタオルの中では最重量。贅沢な糸使いと、タンザニア産と単品種のオーガニックコットンという特徴が吉と出るか凶と出るか?

第5コース:バンブー120

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オーガニックコットンより吸水性の優れたバンブーレーヨンを多く使用したバンブー120。糸番手は20番手でパイルの長さもオーガニック120と同じ。素材の違いがどれほどの影響がでるのか注目。

第6コース:オーガニックI 340

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今回唯一パイルのないタオル。ワッフル生地の凹凸は空気に触れる面積が増えて乾燥には優位に働きそう。全体の重量もオーガニックエアーに続く2番手と今回のダークホース的存在。

識者による速乾タオル予想

出場選手の紹介を終えたところで社内の識者である、社長で弊社一タオルの洗濯に詳しい、タオルドクター阿部、タオルづくり設計担当の矢野、毎日接客でタオルを触り洗う、京都ストアスタッフの吉川に、今回の実験結果について予想してもらいました。

170706_clinic_01_abeタオルドクター阿部の予想

1位 オーガニックI340
2位 オーガニックエアー
3位 オーガニック120
4位 オーガニック520
5位 コットンヌーボー2016
6位 バンブー120

予想コメント:1位の『オーガニックI340』はパイルがなくて軽いから。次に、一番軽くて細番手の糸を使った『エアー』。3位は高密度だが、パイルが短く平ヘムの『オーガニック120』。続けて、『オーガニック520』。組織が粗く毛中は『オーガニック120』と同じくらい早く乾くが、520の問題はパイルヘム。5位予想の『コットンヌーボー』は、組織が520より詰まっているけど平ヘムなので、トータルの乾燥時間はほぼ520と一緒と考える。最下位は素材がバンブーでパイルヘムなので一番遅い、『バンブー120』。

170706_clinic_01_yano設計担当矢野の予想

1位 オーガニックエアー
2位 オーガニックI340
3位 バンブー120
4位 オーガニック120
5位 オーガニック520
6位 コットンヌーボー2016

予想コメント:設計担当らしく設計書を見て、糸番手や平米重量から計算してもいいですがカンニングっぽい気がするのであくまで直感で予想。本命はやはり軽さと速乾を売りにしている『オーガニックエアー』。対抗でパイルがない利点を考慮して『I340』。『ヌーボー』はどうしてもその重厚感から速乾に関しては他に後れを取ると予想します。
このレース注目点は、『オーガニック120』と『バンブー120』ですね。この2枚は、オーガニックコットンとバンブーレーヨンという素材が違う以外はほぼ同等の設計要素となっていますので素材の違いがどう反映されるのか、結果が楽しみです。

170706_clinic_01_yoshikawa京都ストア吉川の予想

1位 オーガニックエアー
2位 オーガニック120
3位 オーガニックI340
4位 オーガニック520
5位 コットンヌーボー2016
6位 バンブー120

予想コメント:毎日お客様にお試し頂くタオルのお洗濯や自分で使い比べている実感で順位を考えてみました。
ダントツで早いのは『オーガニックエアー』。お試しタオルを使ってもらった直後でもパタパタするだけでサラッとしています。2位の『オーガニック120』と、3位『オーガニックI340』はさほど大きな差はないように思います。4位の『オーガニック520』はパイルが長いので以外と乾きが早いです。5・6位を密度がある『コットンヌーボー2016』と『バンブー120』で悩みました。『コットンヌーボー』の方がパイルが立ち易く、表面積が大きいので放湿性は早いかな? と。バンブーは一気に水を吸って溜め込んでくれる分、コットンのみのものに比べて放湿がゆっくりだと感じているので6位にしました。

速乾タオルの本命はオーガニックエアー、対抗オーガニックI340

識者3人の予想は、『オーガニックエアー』、『オーガニックI340』が上位で、『バンブー120』、『コットンヌーボー2016』が下位という予想。果たしてこの結果はどうなるのか? 洗濯部屋干し実験開始します!

外の天気は雨、とても梅雨らしい条件で実験は開催されます。

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洗濯前計量 室温26.1度 湿度72%

オーガニックエアー  62g
オーガニックI340  70g
オーガニック120  106g
バンブー120  126g
オーガニック520  132g
コットンヌーボー2016  156g

洗濯前の計量では、『オーガニックエアー』が62g、『オーガニック I340』が70gと最重量の『コットンヌーボー』の半分程度。圧倒的軽さを生かし下馬評通りにフィニッシュするのか? 期待を胸に洗濯機に全てのタオルを投入します。

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洗濯中

多めの⽔分でドラムに叩きつけるウォータープラスモードで洗濯を⾏います。しばし動画をご覧ください…。

洗濯終了、干す前計量

洗濯が無事終了し、どれだけ水分を含んでいるのか計量してみます。しかしここでトラブルが! タオルを干す部屋が会議に利用されており、エアコンが稼働中。気温、湿度共に下がるコンディションとなっていました。しかし、生活空間での部屋干しもエアコンを入れることもあるだろうと、そのまま実験は続行しました。

洗濯後計量 室温23.7度 湿度59%

オーガニックエアー  94g  +32g
オーガニックI340  114g  +44g
オーガニック520  190g  +58g
オーガニック120  170g  +64g
コットンヌーボー2016  238g  +82g
バンブー120  220g +94g

特筆すべきは『バンブー120』。バンブーレーヨンを多く含むことによって大量の水分を吸収しています。単純に考えると、洗濯後増えた重量は水分ですので、この水分が少ない順にゴールするのでは? と予想できますが、結果はいかに?

部屋干し開始

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室内のコンディションは、室温23.5度 湿度56%。これから10分おきに観測し、手触りで乾いてきたと判断すると計量してその乾き具合を判定します。

~120分(2時間)経過

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部屋干しを開始ししてまず最初に動きがあったのは、『オーガニックエアー』。手で触ったところほぼ乾いている感じ。初の計量を行うと、70g。残り10gの水分量これは速い! その後10分おきの計測で、66g、64gと順調に水分量を減らしていきます。

~150分(2時間30分)経過

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『オーガニックエアー』が触った感じはしっとり感もなく乾いたといえる状態。注目の計測は62g! これは部屋の湿度などを考慮しても乾いたと判定していいでしょう。というわけで、『オーガニックエアー』が1位でゴールです。

他のタオルの状況は?

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同時に他に乾きが進行しているタオルも計測してみました。『オーガニック120』が136gで残り30g、触った感じはしっとりした感じです。『オーガニックI340』は86gで残り16g。こちらもまだしっとり感が強いです。

~230分(3時間50分)経過

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『オーガニックI340』がほとんど乾いた状態に、計測してみると72g。触った感じも湿り気は少なく乾燥と判定していいでしょう。2位でのゴールです。

~250分(4時間10分)経過

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『オーガニック520』の毛中が乾いてきた感じです。計量結果は140g、水分量は残り10gです。

~300分(5時間)経過

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『オーガニック120』が108gを計測、残り4gでほとんど触った感じは乾いている状態。乾燥とみなしたいが、もう少し様子を見ることにします。

~320分(5時間20分)経過

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『オーガニック120』は触った感じはもう乾いていると判断できるが、計測すると相変わらず108g。開始前から+4gですがこれはもうゴールで良いでしょう、3位は『オーガニック120』でした。

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合わせて、『オーガニック520』も計測すると、134gと開始時からプラス2gの差まで乾いていました。しかしヘムの部分に湿り気を感じもう少し様子を見ることに。

~340分(5時間40分)経過

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『オーガニック520』は134gと変わらずですが、ヘム部分も乾燥とこれでゴールと判断4位でフィニッシュです。使用している糸の量が多いと、触った感覚と実際の計量の数値に差が出るのでしょうか? そのあたりが気になりました。

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『オーガニック540』がゴールしたことで、残りは『コットンヌーボー2016』と『バンブー120』の2枚。ここからは干し方をラックの上に広げてより乾きやすい形式での部屋干しを続けます。

~400分(6時間40分)経過

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『コットンヌーボー2016』が160gを計測残り4gですが、触った感じは充分乾燥している状態だったので、ここでゴール。『バンブー120』はこの時点で136gを計測し、残り10gも水分量があり、手触りも乾燥にはまだ遠い状態でした。

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最終順位 結果発表

1位  オーガニックエアー  2時間30分
2位  オーガニックI340  3時間50分
3位  オーガニック120  5時間20分
4位  オーガニック520  5時間40分
5位  コットンヌーボー2016  6時間40分
6位  バンブー120  時間切れ・7時間経過時 134g +8g

実験結果は上記のとおりでした。大方の予想通り『オーガニックエアー』が1位、続いて『オーガニックI340』、最下位に『バンブー120』という結果になりました。洗濯終了後の計測で水分量が少ない順にほぼ近い形での順位となったので、沢山水を吸うタオルは乾きづらいという実験結果にもなりました。その中で、『オーガニック120』は『オーガニック540』より6gほど水分を余計に含んでいたのですが、ヘムの形状違いなどで『オーガニック520』より先に乾いたのはとても興味深い結果でした。

実はこの部屋干し実験の前に、気温25.5度、湿度71%、天候くもりの状態で、屋外にて今回と同じ物干し台を使い陰干しを行ったのですが、部屋干しと違い全てのタオルがかなり速く乾きました。順位が違ったのは、4位と5位。このあたりは『オーガニック520』がヘムまでパイル地であったことが影響していたのかと思われます。

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参考記録:外陰干し実験結果

1位  オーガニックエアー  1時間30分
2位  オーガニックI340  2時間30分
3位  オーガニック120  2時間50分
4位  コットンヌーボー2016  4時間
5位  オーガニック520  5時間
6位  バンブー120  時間切れ・6時間経過時 128g +6g

梅雨時期でもよく乾くタオルは、オーガニックエアー

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多湿の梅雨時期でも、よく乾くタオルは『オーガニックエアー』という結論になった今回の実験。物干し台に二つ折りで干す場合の乾くまでの時間を調べたわけですが、部屋干しでより速く乾かすテクニックとしては、物干しのハンガーをつかって蛇腹状態にタオルを洗濯バサミではさんで干すことや、室内の湿度をエアコンで下げて干す、扇風機で風を作りタオルを風に当てながら乾かす。という工夫をすれば部屋干しでも速く乾いて部屋干しの嫌な臭いも解消できるのではないでしょうか。

今回の実験は、洗濯後の部屋干し乾燥だけに焦点をあてたので、次回以降では乾燥後の風合いや臭いなどについても実験していきたいと思います。

実験・記事製作 神尾(WEB担当)

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