遺伝子組換えでないコットンの種の確保

遺伝子組換えでないコットンの種の確保

一般のコットンは、世界の畑の中で最も多くの農薬が使われている農産物です。長い間、この栽培方法によって世界のコットン需要はまかなわれてきましたが、1970年頃から、農薬が生産者の健康と周辺の自然環境に悪影響を与えている事実が語られ始めました。一方で、高い生産性や品質性を優先するために、種の遺伝子を操作する技術が開発されると、遺伝子組換え種子の使用は世界中で一気に拡大します。コットンの生産大国であるインドではその割合が90%を超えるまでになっています。しかし、遺伝子組換えの技術は、オーガニックの世界では受け入れることはできません。現在、オーガニックコットンの栽培において、遺伝子組換えでない種子の確保が重要な課題に浮上しています。

オーガニックコットンの今

オーガニックコットンの今

2011~2012年の世界のコットンの総生産量は、2,710万トン。そのうちのオーガニックコットン生産量は13万8000トン。割合でいえばわずか1%にも満たない、0.5%です。生産国はインド、トルコ、中国、タンザニア、アメリカなど世界18カ国。今期は世界各国で次のような生産状況がありました。
1.アメリカ・テキサス州
テキサス州の記録的干ばつによる被害は、前年よりもアメリカのオーガニックコットン生産量を45%減少させた。
2.アフリカ・タンザニア
オーガニックコットン生産の拡大が著しいアフリカ。中でもタンザニアは豊富な雨が恵みとなり、昨年比153%増を記録。
3.トルコ
トルコでは耕作地面積を広げて64%増産した。
4.ニカラグア
ニカラグアは小規模な生産量だが190%の伸びを記録した。
5.インド
インドは遺伝子組換え種の増加により昨年より大幅な減産となったが、世界最大のオーガニックコットン生産地として、依然全体の74%を占めている。
6.シリア
インドに次ぐ生産大国であるシリアは、アサド政権打倒の革命による混乱で栽培も認証作業も不可能で、今期の生産量集計には反映することができなかった。
(出典:Textile Exchange Farm & Fiber Report 2011-2013)

オーガニックコットン生産の最前線

オーガニックコットン生産の最前線

毎年レポートが発表されるたびに、オーガニックコットンの生産はその年の気候条件や政情変化に大きく影響を受けていることが分かります。IKEUCHI ORGANICがつくるタオルは、めまぐるしく変化し続ける世界の動きに直結しています。オーガニックコットンには、それを取り巻く世界の人々の様々な感情がつまっています。私たちは、そのオーガニックコットンを使って、常にシンプルに、タオルをつくります。刻一刻と変化するオーガニックの最前線で、全うなタオルをつくり続けていきます。

種の保存

種の保存

オーガニックコットンは、遺伝子組換え種子の使用を認めません。しかし、コットンに限らず農作物全般に言えることですが、近年遺伝子組換えの種子の使用は世界中で急増しています。この状況において遺伝子組換えでない種子でコットンの栽培を続けていくために、インドのbioReプロジェクトでは、現地の農業大学やFiBL研究所(スイス有機農業研究所)などの協力を得て、インドの土地柄に適した品質の良い在来種を育てて種を維持しています。さらに、遺伝子組換え種子と遺伝子組み換えでない種子が混ざらないよう、厳格な管理体制を敷いています。
種を購入するのは、遺伝子組換えでない種であることを保証するブリーダー(種苗業者)との直接取引のみ。畑における遺伝子組換えコットン混入の検査は、摘み取ったコットンの葉や茎の一部を圧縮して出た液を検査薬に混ぜ、試験紙に浸した反応結果を見て判定します。この検査は農業指導しているbioReのスタッフによって定期的に行われ、遺伝子組換え種子の反応が出ると、その畑のコットンは農薬や化学肥料を使用していなくても、一般のコットンとして流通にのせます。
bioReプロジェクトは、これら全製造工程におけるトレーサビリティを明らかにすることによって、遺伝子組換えではないオーガニックコットンであることを保障します。遺伝子組換え種子を排除し、農家は毎年コットンの収穫と共に種取りをして、次の年に備える。あたりまえのこの繰り返しをあたりまえに紡いでいける畑をつくります。

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